はじめに──「働くしかない」という選択肢しかない子どもたち
ダッカ郊外の縫製工場。
ミシンの音が絶え間なく響く室内で、少年ラフィク(仮名)は布を押さえ続けています。
学校に通っていたのは、ほんの数年前まで。
洪水で家が浸水し、父の仕事がなくなったあと、彼の一日は工場で始まり、工場で終わるようになりました。
ダッカ郊外の縫製工場。
ミシンの音が絶え間なく響く室内で、少年ラフィク(仮名)は布を押さえ続けています。
学校に通っていたのは、ほんの数年前まで。
洪水で家が浸水し、父の仕事がなくなったあと、彼の一日は工場で始まり、工場で終わるようになりました。
イエメン西部のある村。
朝になっても、家の中に朝食はありません。
母親は子どもにこう言います。
「今日はあとで、きっと何かあるよ」
けれどその「あとで」は、来ない日もあります。
空腹は特別な出来事ではなく、
我慢するもの、やり過ごすものとして、日常に組み込まれてしまっている のです。
シリア北部。
朝日が差し込む廃校の前で、少年アリー(仮名)はじっとフェンスを見つめていました。
かつてここには、彼が毎朝かよっていた教室がありました。
友だちと笑い合った場所。新しい単語を覚えるたびにうれしくなった国語の授業。
しかし爆撃で校舎の一部は崩れ、その日の授業は永遠に失われました。
「また学校に戻れるよね?」
“【シリアの子どもたちの現状】内戦と難民生活で失われた「日常」とは?” の続きを読むアフガニスタン東部の小さな村。
朝の光のなかで、少女マリヤム(仮名)は教科書を胸に抱え、学校へ向かっていました。
読み書きができるようになったことで、
「いつか看護師になりたい」という夢を語るのが彼女の日課でした。
しかし、ある日突然、学校の門の前で彼女は立ち止まります。
「女の子はこれ以上、学校へ通うことはできません」
“アフガニスタンの子どもたちと女子教育問題——紛争と貧困の中で生きる女の子の「未来」とは?” の続きを読む2022年2月24日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから、既に3年以上が経過しました。
この間、世界各国が人道的観点からウクライナ避難民の受け入れを進める中、日本も例外ではありませんでした。出入国在留管理庁の最新データによると、2025年6月30日現在、日本には1,936人のウクライナ避難民が滞在しており、これまでの累計入国者数は2,798人に達しています。