まとめ:実はあの人も?【芸能人の寄付】その影響力

近年、芸能人による寄付活動が大きな注目を集めています。
テレビやインターネット、SNSを通じて、多くの芸能人が災害支援医療支援教育支援などに積極的に関与している様子が報じられることも増え、彼らの影響力が寄付文化の発展に貢献していることは間違いありません。
コロナ禍ウクライナ侵攻といった世界的な問題が続く中、芸能人による寄付の重要性や話題性、そしてその影響力が社会にとっての関心事となってきました。

2020年の新型コロナウイルス感染拡大時には、YouTuberのヒカキンさんが医療支援のために1億円を寄付し、多くの人々を驚かせました。この寄付は多くの視聴者に感銘を与え、その後の募金活動も呼びかけられたため、彼の行動が広範な社会的影響を及ぼしたことは記憶に新しいかと思います。
同様に、東日本大震災の発生後、ジャニーズのアイドルグループがチャリティーイベントを通じて多額の義援金を集め続け、人気お笑いコンビ、サンドイッチマンが開設した「東北魂義援金」も5億円以上の寄付を集めています。
こうした行動は、寄付が単なる一時的な支援にとどまらず、持続的な社会貢献の意識を育むことを示しています。

今回の記事では、どのような芸能人がどのような目的や思いで寄付活動を行っているのか、また彼らの活動が社会にどのような影響をもたらしているのかを掘り下げていきたいと思います。


芸能人による寄付の背景と意義

寄付の背景

芸能人が寄付を行う背景には、個々の人生観や信念、または特定の出来事がきっかけとなっていることが多いです。
例えばサンドイッチマンの伊達みきおさんは宮城県出身であるため、東日本大震災で甚大な被害を受けた故郷を支援したいという思いが強く、「東北魂義援金」を立ち上げました。こうした出身地への愛着や深い思いが支援活動に結びつくケースは多く、ほかにも広島出身の有吉弘行さんが地元を襲った豪雨災害に支援を行った例もあります。
これらの行動は、「支援」ではなく「応援」と表現されることが多く、共感やつながりを重視した温かい姿勢が伝わります。

一方で、個人的な信念や「何か社会に役立ちたい」という思いをきっかけに寄付活動に踏み出す人もいます。元AKB48の指原莉乃さんは、九州豪雨で地元が被災した際、「被災地の力になれれば」との思いから2000万円を寄付しました。さらに、コロナ禍の医療支援や子ども支援など、自身の影響力を活かして積極的に寄付活動を行う芸能人も増えています。

寄付活動がもたらす社会的効果

寄付活動がもたらす効果には、実際の寄付金だけでなく、支援の輪が広がるという側面があります。
影響力のある芸能人の行動により、多くの人が寄付の重要性を感じると同時に、「自分も何かしたい」という気持ちが芽生えやすくなります。
東日本大震災やコロナ禍など、誰もが困難を感じた時期には、数多くの芸能人が積極的に寄付を行い、支援を呼びかけました。特に、親しみのある芸能人が寄付活動を行うことで、多くのファンが共感し、その行動を支援することが増えています。

さらに、寄付を公表することが寄付文化の醸成に役立つという意見もあります。
音楽家のYOSHIKIさんは、コロナ医療支援や災害時の支援金の寄付を公表し、その理由を「僕の行動がきっかけで他の人も寄付をするかもしれないから」と語りました。
このように、寄付の公表が「寄付への意識」を刺激し、芸能人の影響力が支援の輪を広げる結果につながっています。

寄付額公開に対する批判と芸能人の反応

一方で、寄付額の公表が「偽善」や「売名」と見なされることもあります。
特にSNSが広がる中で、寄付を公表する芸能人に対し「売名行為」や「偽善」といった批判が寄せられることも増えました。こうした批判に対して、多くの芸能人は自らの信念を貫きつつ、寄付を公表する意義を語っています。

指原莉乃さんは「偽善だと言われても、誰かの力になれるならそれでいい」と自身のSNSで公表し、批判があっても寄付を続ける姿勢を示しました。
サッカー選手の長友佑都さんも「批判して行動しない人より、行動できる偽善者でありたい」とのコメントを発信、寄付の公表が持つ大切さを訴えています。

寄付の意図を理解しない一部の声に屈せず、行動で示し続ける姿勢には、多くの人が感銘を受けているようです。

寄付額ランキングと意外な寄付者リスト

寄付額ランキングTOP5

芸能人の寄付活動の中でも多額の寄付を行ってきた方々は特に注目を集めており、その影響力は社会に大きなインパクトを与えています。ここでは、寄付額の大きさに注目し、主要な芸能人をランキング形式で紹介したいと思います。

1位: 杉良太郎さん

俳優の杉良太郎さんは、長年にわたる多額の寄付や社会貢献活動で「寄付王」とも称されています。これまで総額で数十億円規模の寄付を行い、日本国内外の教育支援や孤児院の運営、アジア諸国での学校建設など、幅広い支援活動を続けてきました。公益性のある寄付者に贈られる紺綬褒章も、複数回にわたり受賞しています。

2位: 安室奈美恵さん

日本を代表する歌手である安室奈美恵さんは、引退前から数々の寄付活動を行ってきました。特に2005年のスマトラ沖地震では1000万円、東日本大震災時には5000万円を寄付するなど、大規模な支援を行っています。また、地元沖縄の子ども支援にも200万円を寄付しており、地域社会への深い愛と献身が見受けられます。

3位: YOSHIKIさん(X JAPAN)

X JAPANのリーダーであるYOSHIKIさんは、災害支援医療支援として数多くの寄付を行ってきました。彼は新型コロナウイルスに対応する国立国際医療研究センターに1000万円を寄付したほか、震災支援にも複数回にわたり支援金を提供しています。彼の寄付活動は日本国内にとどまらず、アメリカを拠点にした国際支援にも拡大しています。

4位: 前澤友作さん

実業家であり、日本初の民間人宇宙旅行者としても知られる前澤友作さんは、地方自治体にふるさと納税として約10億円の寄付を行っています。彼の寄付は、観光支援や地域活性化に充てられており、特に新型コロナ禍で打撃を受けた観光地を支援する目的で行われました。独自の寄付方法が毎度話題を呼んでいます。

5位: 松本孝弘さん(B’z)

B’zのギタリストである松本孝弘さんは、チャリティグッズの収益を医療支援学童保育の支援に充てる活動を行っています。特に新型コロナウイルスの感染拡大時には、学童保育や医療機関へ1850万円の寄付を実施し、現場の支援に貢献しました。

意外な寄付者TOP10

一見すると寄付活動や慈善行為のイメージがない意外な人物が支援活動に参加している事例も多く、彼らの行動は「意外性」という面でファンや社会に大きな感銘を与えています。ここでは、意外な寄付活動を行っている芸能人を紹介します。

1. サンシャイン池崎さん

お笑い芸人のサンシャイン池崎さんは、自身のYouTubeチャンネルの収益から保護猫活動を支援しています。保護猫団体「猫の森」に112万円を寄付するなど、動物愛護活動に対する熱意を示しており、ファンの間でも「猫好き」として親しまれています。

2. 千原せいじさん

お笑いコンビ「千原兄弟」の千原せいじさんは、一般社団法人ギブアウェイの代表理事として、貧困問題教育支援に取り組んでいます。国内外での支援活動に加え、途上国訪問など積極的な姿勢を見せており、支援者としての活動も高く評価されています。

3. 粗品さん(霜降り明星)

「霜降り明星」の粗品さんは、ギャンブルで得た利益を寄付するというユニークな寄付方法で話題を呼びました。326万円を日本財団に寄付し、「ギャンブルで得た勝利金も社会に役立てたい」というユニークな視点が注目されました。

4. ももいろクローバーZ

アイドルグループ「ももいろクローバーZ」は、東日本大震災以来、継続的に被災地支援を行っています。さらに、新型コロナ禍においては500万円を児童施設に寄付し、地域支援への意識の高さが伺えます。

5. はるな愛さん

タレントのはるな愛さんは、東日本大震災の発生時に自ら福島県まで支援物資を届ける行動をとりました。また、飲食店経営者としても、コロナ禍でオンライン子ども食堂を実施するなど、多様な支援活動を行っています。

6. 志尊淳さん

俳優の志尊淳さんは、コロナ禍において医療従事者支援として1000万円を日本赤十字社と共同募金会に寄付しました。彼の若年層ファンに向けた支援の呼びかけは多くの共感を集め、寄付文化の普及に貢献しています。

7. 江頭2:50さん

芸人の江頭2:50さんは、東日本大震災直後にトラックで支援物資を福島まで届けるなど、行動力あふれる支援を実施しました。自ら現地に赴いて支援するスタイルは、ファンのみならず広範な支持を得ています。

8. 斎藤工さん

俳優の斎藤工さんは、コロナ禍での映画館支援を目的とし、自身の作品収益を寄付する取り組みを実施しています。映画業界支援に対する想いが、映画ファンや業界から高い評価を受けています。

9. ヒカキンさん

YouTuberのヒカキンさんは、医療支援としてYahoo!ネット募金を通じて1億円を寄付しました。彼の寄付はSNS上で多くの賛同を集め、医療従事者支援の輪が広がるきっかけとなりました。

10. 紗栄子さん

タレントの紗栄子さんは、東日本大震災熊本地震の際に、チャリティオークションや非営利団体を通じて継続的な支援を行っています。防災グッズの販売や寄付を通じた支援活動は、彼女の社会貢献意識の高さを示しています。

その他の寄付者

  1. スザンヌさん
     熊本豪雨での被害を受け、地元復興支援として1000万円を寄付。さらに、地元の小学校への物資提供も行い、地域社会に根ざした支援活動を展開 。
  2. 米倉涼子さん
     新型コロナウイルス感染拡大時に医療従事者支援のため、日本赤十字社に5000万円を寄付。女優としての影響力を通じ、医療現場の支援を訴えかけました​。
  3. 東山紀之さん
     東日本大震災の被災者支援として、日本赤十字社を通じ1000万円を寄付。復興支援イベントにも参加し、支援活動を続けています​。
  4. GACKTさん
     東日本大震災の直後、チャリティー活動を通じて被災地支援を行い、義援金や物資を提供。また、自身のイベント収益を寄付する形での支援も行っています​。
  5. 石原さとみさん
     コロナ医療従事者支援として、緊急医療基金に寄付。医療現場への感謝と応援の意を込めた寄付が反響を呼びました​。
  6. GLAY
     チャリティー活動を通じて、災害支援や医療従事者支援を実施。コロナ禍で医療従事者支援のための寄付も行っています​。
  7. 中居正広さん
     新型コロナウイルス感染拡大時に、医療機関支援として1000万円を寄付。医療従事者への感謝の意を込めた支援が報じられました​。
  8. 稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さん(新しい地図)
     3人は共同で、東日本大震災や豪雨被災地などへ支援金を継続的に寄付しています。被災地支援のほか、各種チャリティーイベントにも参加​。
  9. 所ジョージさん
     ビートたけしさんとともに、東日本大震災の際に義援金として1000万円を寄付。友人との共同寄付が話題に​。
  10. ビートたけしさん
     東日本大震災時に、所ジョージさんと共に1000万円を寄付。また、その後も災害支援や復興支援活動を続けています​。
  11. はじめしゃちょー
     新型コロナウイルス支援のため、100万円を寄付。影響力のあるYouTuberとして、寄付の呼びかけも行いました​。
  12. ラファエル
     コロナ禍での支援活動として、1000万円の寄付を実施。自身のSNSを通じて寄付活動の意義を発信​。
  13. 朝倉未来
     児童養護施設への支援を目的に、YouTubeの広告収益から寄付活動を行っています。困難を抱える子どもたちへの支援が注目されています​。
  14. 宇野実彩子さん(AAA)
     コロナ禍の中で、チャリティー商品の売上を一部寄付。ファンとともに支援活動に参加する形での寄付を行いました​。
  15. DREAMS COME TRUE
     東日本大震災発生時に1000万円の寄付を行い、その後も震災支援ベストアルバムの収益を寄付し続けています​。
  16. 小林幸子さん
     ウクライナ支援や震災時の支援活動で知られ、寄付活動やチャリティーイベントにも参加しています​。
  17. デヴィ夫人
     ウクライナ人道支援として寄付活動を行うほか、戦災孤児の支援にも注力。チャリティー活動に積極的です​。
  18. 神田うのさん
     震災支援を目的に寄付を行い、ファッション関連のチャリティー活動にも参加。災害支援を続けています​。
  19. 小泉今日子さん
     東日本大震災の際、寄付やチャリティーイベントを通じて支援を行い、その後も復興支援活動に参加し続けています​。

ユニセフ大使としての活動

国際的な支援活動の代表的な存在として、ユニセフ(国連児童基金)親善大使に就任した芸能人の取り組みが挙げられます。
ユニセフは、児童保護や教育支援、医療衛生など、困難な状況下にある世界中の子どもたちを救うための活動を行っており、その影響力を広めるために著名人を親善大使として任命しています。

黒柳徹子さん

黒柳徹子さんは、1984年にアジア初のユニセフ親善大使として任命されました。
それ以来、黒柳さんはエチオピアシエラレオネソマリアなど、貧困や紛争に苦しむ多くの国を訪れ、現地の子どもたちの生活や教育の実情を広く伝えてきました。

彼女の訪問活動や著書「トットちゃんとトットちゃんたち」は、支援の重要性や寄付の意義を日本国内に広めるのに大きな役割を果たしていると言われています。
彼女の長期にわたる活動は、支援対象の子どもたちのみならず、支援活動の継続性や深い思いやりを日本のファンにも伝え続けています。

アグネス・チャンさん

アグネス・チャンさんも日本ユニセフ協会大使として30年以上にわたり積極的な支援活動を行ってきました。
彼女は特に教育支援に力を入れ、毎年ユニセフの現場を訪問し、貧困地域の子どもたちへの学用品や医薬品の配布に協力しています。

アグネスさんは著書や講演活動を通じてユニセフ支援の重要性を訴え、支援の輪を広げてきました。また、彼女はアジア各国での子どもたちの支援活動にも積極的に参加し、日本と世界をつなぐ架け橋としてその影響力を発揮しています。

ウクライナ支援や人道支援

ロシアによるウクライナ侵攻を受け、2022年以降、ウクライナへの支援が世界的な課題となりました。日本の芸能人も積極的にウクライナ支援に取り組んでおり、寄付やチャリティ活動を通じて現地の人道危機に対する支援を行っています。

YOSHIKIさん(X JAPAN)

YOSHIKIさんは、楽天クラッチ募金を通じてウクライナ人道危機に1000万円を寄付しました。
彼はこの寄付について、「音楽でも力になれれば」と語り、自身の影響力を使って支援の輪を広げる意図を示しました。

ヒカルさん

YouTuberとして若い世代から絶大な人気を誇るヒカルさんも、ウクライナ支援に大きく貢献しています。
彼は、自身のチャリティーTシャツの売上と私財から合計3000万円をウクライナ大使館に寄付しました。また、SNSで支援の意義を訴え、多くのフォロワーに人道支援への関心を促しています。

紺綬褒章とその受賞者

※紺綬褒章 引用:(写真)内閣府ホームページより

紺綬褒章とは

紺綬褒章は、日本における寄付や公共の福祉活動に対する評価として贈られる褒章の一つです。
公益のために多額の私財を寄付した個人や団体に対して授与されるものであり、その活動は医療、教育、福祉、文化振興など幅広い分野にわたります。
例えば個人の場合、500万円以上の寄付をした人が対象とされ、その行動は社会貢献として大きな意義を持つものとされています。

紺綬褒章を受賞した芸能人

これまでにも、芸能人や著名人が紺綬褒章を受賞しています。ここでは、特に注目された芸能人をご紹介します。

1. 安室奈美恵さん

2. YOSHIKIさん(X JAPAN)

3. 松本孝弘さん(B’z)


まとめ

芸能人による寄付活動は、災害支援や医療支援から教育支援や人道支援まで幅広い分野にわたっており、その影響は計り知れません。
また、寄付文化の醸成において彼らの寄付活動が果たす役割も大きく、一般の人々に寄付を考えるきっかけを与えています。寄付額の公表が「偽善」や「売名」などと批判されることもありますが、実際に多くの命が救われ、社会貢献の輪が広がっているのは事実なのです。

こうした芸能人の寄付活動が続き広がっていくことで、寄付は「特別な行動」ではなく「日常的な善意」として定着する未来が期待できそうです。今後も、芸能人の影響力による寄付文化の発展と、多くの人が社会貢献に参加する姿を見守りたいですね。

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投稿者: FIRST DONATE編集長 髙崎

非営利団体のファンドレイジング/広報支援を生業とするDO DASH JAPAN株式会社スタッフであり、FIRST DONATE編集長。 自身の体験を元に、寄付やソーシャルグッドな情報収集/記事制作を得意とする。