日本ではこの10数年、震災が断続的に発生してきました。
そして2025〜2026年という時間軸に立つと、「復興が完了した被災地」と「いまも被災が進行している地域」が同時に存在している現実が、よりはっきりと見えてきます。
本記事では、主要な震災被災地域を地域別に整理し、
現在、何が回復し、何が回復していないのかを確認していきます。
目次
東北地方|東日本大震災から14年以上
現状のポイント
- インフラや住宅の再建は、多くの地域で完了しています
- 一方で、人口流出や高齢化は進行しています
- 被災体験の風化と継承の断絶が課題となっています
現在地
沿岸部を中心としたハード面の復興は、一定の到達点にあります。
しかし、若年層の定着率は低く、地域経済は縮小傾向にある自治体が少なくありません。
「復興=元に戻る」という考え方では対応しきれず、
震災後の地域をどう再定義するかという問いが、いまも残されています。
熊本県|熊本地震から9年
現状のポイント
- 住宅再建は進んでいます
- 中小事業者や農業の再生には地域差があります
- コミュニティの分断が長期化しています
現在地
都市部では日常生活が戻ったように見えますが、
周縁部では生活再建が十分に進んでいない世帯が残っています。
仮設住宅の解消後に生じた「孤立」が新たな課題となっており、
震災の影響は社会的な問題として継続しています。
北海道|北海道胆振東部地震
現状のポイント
- 物理的被害は比較的限定的でした
- 農業や観光など、産業面への影響が続いています
- 災害リスクへの認識には地域差があります
現在地
復旧自体は比較的早期に進みましたが、
地盤や地形リスクを抱えたまま生活が続いている地域もあります。
「被害が小さかった」という評価が、
支援や検証の早期終了につながった側面も否定できません。
北陸地方|能登半島地震から2年未満
現状のポイント
- 住宅・道路・水道などの復旧は途上です
- 高齢化率が高く、再建のスピードが出にくい状況です
- 人口減少地域における震災という構造的課題があります
現在地
2025〜2026年の日本において、
最も「現在進行形の被災地」といえる地域です。
仮設住宅での生活が長期化し、
「戻る」「移る」「断念する」といった選択を迫られている住民も少なくありません。
ここでは震災が、
地域の存続そのものを揺るがす出来事となっています。
その他の地域|繰り返される豪雨・土砂災害
- 西日本豪雨
- 毎年のように発生する線状降水帯による被害
現在地
これらは震災とは別枠で扱われがちですが、
被災と復旧を繰り返す慢性的な災害状態にある地域も存在します。
災害が例外ではなく、
日常の延長として発生していることが、2025年以降より明確になっています。
まとめ|2025–2026年が示したもの
- 日本の震災は終わっていません
- 復興は全国一律では進みません
- 被災は時間差で社会問題化します
2025〜2026年は、
災害を「過去の出来事」として整理できなくなった年だと言えるでしょう。
新しい被災地が生まれるたびに、古い被災地が忘れられていく。
その構造から、いま改めて目を向ける必要があります。
