テレホンカードは、日本電信電話公社（現NTT）が1982年に発行を開始したプリペイドカード式の通話手段です。公衆電話の硬貨代わりに使用でき、500円や1000円といった定額で販売されていました。
発売当初は釣り銭の出ない公衆電話の不便さを解消するために導入され、携帯電話が普及するまでは広く使われていました。
1990年代には企業の販促品や記念品としても活用され、特定のデザインが施されたものはコレクターアイテムとしての価値も高まりました。
しかし、携帯電話の普及により公衆電話の使用頻度が激減し、テレホンカードの需要も縮小。現在では、病院や養成所といった一部の施設での利用に限られるものの、寄付や換金の対象として再び注目を集めています。
目次
寄付としての活用方法（未使用・使用済みでも可能？）
テレホンカードは未使用のものはもちろん、使用済みのものでも寄付が可能です。
団体によっては、度数が半分以上残っているものやデザイン性のあるカードを受け付けており、換金して支援金に充てる仕組みを持っています。
具体的には、以下のような方法で寄付が行われます。
- 直接利用されるケース
- 入院患者や福祉施設にいる人々が、家族と連絡を取るために使用。
- 児童養護施設で生活する子どもたちの通信手段として活用。
- 換金されて寄付金になるケース
- NPOやNGOがテレホンカードを専門業者に売却し、活動資金にする。
- 例えば、「ありがとうブック」では、買取金額をそのままNPOに寄付できる仕組みを提供。
未使用のものは特に需要が高く、固定電話の通話料として充当できる方法もあるため、寄付以外の活用法も考えられます。
なぜ今、テレホンカードの寄付が注目されるのか？
かつては日常的に使われていたテレホンカードですが、今ではほとんどの家庭で「使う予定がないけど捨てるのはもったいない」という存在になっています。これが寄付活動の注目を集める大きな理由のひとつです。
また、以下の理由からも寄付の価値が再評価されています。
- 寄付者の負担が少ない
不要なものを寄付するだけで社会貢献ができる。お金を直接出す寄付に比べて心理的ハードルが低い。 - 支援先が明確である
どのように活用されるのかが明確なため、寄付の実感が湧きやすい（例：バングラデシュの防災支援に充当されるなど）。 - 環境負荷を減らす
廃棄されるはずのカードを有効活用し、資源の無駄を防ぐことができる。
さらに、社会福祉協議会や学校などの団体が回収を行っていた時代から比べて、寄付の選択肢が減ったことも影響しています。一部の団体は寄付受付を終了したものの、新しい仕組みのもとで活動を継続している団体もあり、今こそ見直されるべき寄付方法といえるでしょう。
2. テレホンカードの歴史と現状
日本でのテレホンカードの誕生（1982年～）と普及
テレホンカードは1982年に日本電信電話公社（電電公社）によって発行が開始されました。
当時は10円玉や100円玉を使った公衆電話が主流でしたが、釣り銭が出ない、長時間の通話では小銭がすぐになくなるなどの不便さがありました。これを解消するために登場したのが、プリペイド式のテレホンカードです。
初期のテレホンカードは、岡本太郎のデザインによるものなどが販売され、次第にコレクター向けの価値も持つようになりました。その後、企業のノベルティグッズとしても利用され、販促用に大量に配布されるようになります。
1990年代に最盛期を迎え、ピーク時の発行枚数・販売金額
1990年代にはテレホンカードの利用が最盛期を迎えました。
年間4億353万枚が発行され、販売額は2793億円にも達していました。この時期、企業は販促キャンペーンとして大量のテレホンカードを製作し、銀行の口座開設やクレジットカードの入会特典としても広く活用されていました。
特に、グラビアアイドルやアニメキャラクターが描かれたカードは若者の間で人気を博し、コレクター市場も活発化しました。一部のレアカードは数万円で取引されることもあり、単なる通話手段以上の価値を持つようになりました。
携帯電話の普及による需要減少と、公衆電話の減少
しかし、2000年代に入ると状況は一変。携帯電話の普及により、公衆電話の利用が急激に減少し、それに伴ってテレホンカードの需要も縮小しました。
- 1995年には全国に約80万台あった公衆電話は、2023年時点で約11万台に減少。
- 一部の自治体では公衆電話の撤去が進み、利用できる場所が限られてきている。
- NTTも2019年にオリジナルデザインのテレホンカード印刷サービスを終了。
一方で、災害時の連絡手段として公衆電話の重要性が再認識されており、一部の地域では最低限の公衆電話の維持が義務づけられています。
一部の施設（病院・養成所など）では今も活用されている
現在、一般的な日常生活での利用は激減したものの、一部の施設では今もテレホンカードが活躍しています。
- 病院：スマートフォンの持ち込みが制限されている病棟では、患者が家族と連絡を取るために利用。
- 競輪・競馬・ボートレース養成所：通信機器の持ち込みが禁止されている施設では、唯一の通信手段として公衆電話が使われる。
このように、限られたシチュエーションでは今もなお現役で使われており、特定の需要が残っていることがわかります。
3. なぜテレホンカードを寄付するのか？
社会貢献につながる：寄付されたテレホンカードはどう活用される？
テレホンカードは、携帯電話の普及によって使われなくなったものの、今でも価値を持ち、社会貢献につながる手段のひとつです。
使われないまま眠っているカードを寄付すれば、支援を必要とする人々の役に立ちます。その活用方法は大きく分けて二つあります。
① 換金してNPO・NGOの活動資金に
寄付されたテレホンカードの多くは、NPOやNGOによって専門の業者に売却され、その換金額が活動資金として利用されます。
例えば、「ありがとうブック」は、寄付されたカードを査定・買取し、売却益を支援団体に寄付する仕組みを持っています。
換金された資金は、以下のような支援活動に使われます。
- バングラデシュの防災研修の実施（3,000円分の寄付で2日間の研修が可能）
- 家事使用人として働く少女たちへの教育支援（5,000円分の寄付で雇用主向けの子どもの権利ワークショップを1回開催）
- 介助犬の育成資金に充当（10枚のカードで小型犬の1か月分の食費に相当）
このように、換金による寄付は、国内外の支援活動に直接役立てられるため、社会貢献のインパクトが大きいと言えます。
② 直接、支援を必要とする人々（病院の入院患者・児童養護施設など）へ提供
一部の団体では、寄付されたテレホンカードをそのまま支援対象者に提供する活動も行っています。
例えば、認定NPO法人大阪精神医療人権センターでは、精神科病院の入院患者にテレホンカードを配布し、外部とのコミュニケーション手段として活用されています。
また、児童養護施設に寄付されるケースもあり、親元を離れて暮らす子どもたちが、安心して家族や友人と連絡を取るための手段として役立てられています。
テレホンカードは換金されるだけでなく、実際に必要としている人々の手元に届くことで、社会的なつながりを支えるツールとして機能しているのです。
手軽にできる寄付：家に眠っているものを送るだけ
テレホンカードの寄付が人気を集める理由のひとつは、その手軽さにあります。
一般的な寄付では金銭的な負担が伴うことが多いですが、テレホンカードの寄付なら、自宅にある不要なものを送るだけで社会貢献ができます。
- 手続きが簡単：封筒や段ボールにまとめて送るだけ
- 金銭的な負担が少ない：すでに持っているものを活用するため、新たな支出は不要
- 整理・片付けにもなる：使わないまま眠っているカードを有効活用できる
手間がかからず、誰でも簡単に取り組める点が、寄付のハードルを下げています。
捨てるより価値がある：コレクター市場での需要
テレホンカードの中には、意外にも高い価値を持つものが存在します。特に、以下のようなカードは、コレクター市場で取引されることもあります。
- アニメ・ゲームキャラクターがデザインされたもの
- グラビアアイドルやアーティストの限定カード
- 旧電電公社時代の初期モデル
このようなカードは、寄付ではなく売却することで、より大きな価値を生み出すことも可能です。寄付と売却をうまく使い分けることで、テレホンカードの活用方法がさらに広がります。
4. どんなテレホンカードが寄付できる？
テレホンカードの寄付は、すべてのカードが受け付けられるわけではありません。
寄付可能なものと、受け付けてもらえないものを理解しておくことで、スムーズに寄付ができます。
寄付可能なテレホンカード
以下のようなカードは、多くの団体で受け付けられています。
- 未使用のもの（50度数・105度数）
- 最も寄付に適しているタイプ。固定電話の通話料としても充当可能。
- 度数が半分以上残っているもの
- 使用済みでも度数が残っていれば、換金できるケースがある。
- デザイン入り（広告・記念品など）
- コレクター向けの需要があるため、価値がつく可能性がある。
- 使用済みでも可（団体により異なる）
- 例えば、日本国際ボランティアセンター（JVC）では、使用済みのテレホンカードをまとめて回収し、換金していた時期がある。
寄付の際は、各団体の受け入れ条件を確認することが重要です。
寄付NGのテレホンカード
一方で、以下のようなカードは寄付の対象外となることが多いです。
- 磁気異常や破損があるもの
- 読み取りができないものは換金もできないため、受け付けてもらえないことが多い。
- ホワイトテレカ（無地のもの）
- コレクター市場でも価値が低く、換金が難しい。
- 有効期限付きのICテレカ
- かつて発行されていたICテレホンカードは、対応する公衆電話が撤去されたため、現在では使用できない。
寄付を考える際は、手持ちのカードが寄付可能な条件を満たしているかを事前にチェックしておくことが大切です。
5. どこに寄付できる？支援団体リスト
テレホンカードの寄付を受け付けている団体は複数存在します。ここでは、代表的な団体とその支援内容を詳しく紹介します。どの団体に寄付するかを選ぶ際の参考にしてください。
① ありがとうブック（換金して支援金に）
活動内容：
ありがとうブックは、不要になった書籍やCD、DVDなどを買い取ってNPO・NGOの支援活動を行う団体ですが、テレホンカードの寄付も受け付けています。
寄付の流れ：
- テレホンカードをありがとうブックに送付。
- 専門業者が査定し、換金。
- 買取額が希望するNPO・NGOに寄付される。
支援の活用例：
- 職業適性検査の受験費用（1枚300円換金の場合）
- 小型犬の1か月分の食費（10枚の寄付で実現）
- 炊き出し400人分の費用（20枚の寄付で提供可能）
寄付可能なテレホンカード：
- 未使用・使用済み問わず、50度数・100度数・105度数・300度数・500度数など。
② シャプラニール（バングラデシュの貧困支援）
活動内容：
シャプラニールは、バングラデシュやネパールで貧困や労働問題に取り組む日本の国際協力NGOです。寄付されたテレホンカードを換金し、教育や生活支援のための資金に充てています。
支援の活用例：
- 防災研修の実施（3,000円分の寄付で2日間の研修が可能）
- 家事使用人として働く少女たちの教育支援（5,000円分の寄付で雇用主向けの子どもの権利ワークショップを1回開催）
寄付の流れ：
- 使用済み・未使用のテレホンカードをシャプラニールへ送付。
- 換金し、バングラデシュやネパールでの支援活動に活用。
寄付可能なテレホンカード：
- 未使用・使用済みどちらもOK。
③ 日本介助犬協会（介助犬の育成）
活動内容：
日本介助犬協会は、障がいのある人が自立した生活を送るための介助犬を育成・提供する団体です。寄付されたテレホンカードは換金され、育成資金として活用されます。
支援の活用例：
- 介助犬の訓練費用の一部
- 障がい者と介助犬のマッチング支援
- 介助犬の食費や医療費に充当
寄付可能なテレホンカード：
- 未使用・使用済みOK。
- 50度数以上のものが推奨。
④ 大阪精神医療人権センター（入院患者へのテレホンカード提供）
活動内容：
大阪精神医療人権センターは、精神科病院の入院患者の人権保護活動を行っています。多くの患者は、外部との連絡手段が制限されているため、テレホンカードが貴重なコミュニケーションツールになります。
支援の活用例：
- 入院患者が家族や弁護士と連絡を取る手段として活用
- 面会や外出が制限されている患者への通信支援
寄付可能なテレホンカード：
- 未使用・使用済みどちらもOK。
6. テレホンカード寄付の方法
テレホンカードの寄付は、以下の4つのステップで簡単に行えます。
① 寄付するカードを選別
まず、手元にあるテレホンカードを確認し、寄付可能なものを選びましょう。
- 未使用・使用済みの区別
- 未使用のカードは換金価値が高く、固定電話の通話料にも充当可能。
- 使用済みでも度数が残っていれば寄付できる場合がある。
- 状態確認（破損や磁気異常がないか）
- 磁気異常のあるものや、ホワイトテレカ（無地のもの）は寄付できない場合が多い。
② 寄付先を決める
支援内容や団体の目的を確認し、自分が共感できる団体を選びましょう。
- 社会福祉支援をしたいなら → ありがとうブック・日本介助犬協会
- 国際支援をしたいなら → シャプラニール
- 医療支援をしたいなら → 大阪精神医療人権センター
寄付先を選んだら、各団体の公式サイトで最新の受付状況や送付方法を確認しましょう。
③ 送付の準備
- ダンボールや封筒にまとめる
- 少量なら封筒、大量ならダンボールに入れて送る。
- 送料は基本的に自己負担
- 一部団体では着払い対応もあるが、ほとんどの場合は元払い（寄付者負担）。
送付前のポイント：
- 送る前に各団体の受付条件を再確認。
- 破損や汚れがないかチェック。
④ 発送＆完了
- 宛先を確認し、郵送
- 普通郵便、ゆうメール、レターパックなどで発送。
- 送り状やメモに「テレホンカード寄付」と記載しておくとスムーズ。
- 団体によってはお礼状がもらえる
- ありがとうブックやシャプラニールでは、希望すれば寄付証明書が発行される。
7. テレホンカードの寄付で支援できること
テレホンカードの寄付は、単なる不要品の整理ではなく、世界中のさまざまな支援活動に直接つながる行動です。ここでは、具体的な寄付の活用例を紹介します。
① バングラデシュの防災研修（3,000円分の寄付で2日間の研修）
シャプラニールでは、テレホンカードの換金による資金をバングラデシュの防災研修に活用しています。
バングラデシュはサイクロンや洪水の被害を受けやすい国であり、特に農村地域では自然災害への備えが不足しています。
寄付されたテレホンカードが換金されることで、次のような支援が実現します。
- 3,000円分の寄付 → 2日間の防災研修を開催
- 地元住民に 災害時の避難方法や応急処置の指導
- 防災教育を受けた住民が地域に知識を広める 仕組み
防災研修は、地域の命を守るために欠かせない取り組みです。眠っているテレホンカードが、遠く離れた国の人々の生活を守る大きな力になります。
② 病気の子供たちが家族と連絡を取るための手段として
日本国内では、長期入院を余儀なくされる子どもたちが多く存在します。
しかし、すべての病院でスマートフォンが使えるわけではなく、公衆電話を利用しなければならないケースも少なくありません。
寄付されたテレホンカードは、入院中の子どもたちが家族とつながる大切な手段になります。
- 大阪精神医療人権センターでは、患者が外部と連絡を取るための支援として活用。
- 児童養護施設では、家族との通話費用の負担を軽減するために活用。
このように、テレホンカード1枚が、家族との大切な時間をつくるために役立っています。
③ 介助犬の育成資金に活用（10枚で小型犬1か月分の食費）
日本介助犬協会では、寄付されたテレホンカードを換金し、介助犬の育成に役立てています。
介助犬は、視覚や聴覚、肢体に障がいを持つ方々の生活をサポートするために訓練された特別な犬です。しかし、育成には大きなコストがかかります。
- 介助犬1頭の育成には約300万円の費用が必要。
- 10枚のテレホンカードの寄付で、小型犬1か月分の食費をカバー。
「使わないテレホンカードが、人と犬の新しい未来をつくる。」そんな社会貢献の形を、寄付を通じて支えることができます。
8. テレホンカード寄付と他の寄付の比較
テレホンカードの寄付は、他の寄付方法とどう違うのか？
ここでは、外貨・商品券・プリペイドカード、切手・プルタブなどの寄付と比較し、その特徴を解説します。
① 外貨・商品券・プリペイドカードとの違い
共通点：
- 換金することでNPO・NGOの支援資金になる
- 送るだけで寄付ができる手軽さ
違い：
| 項目 | テレホンカード | 外貨 | 商品券・プリペイドカード |
|---|---|---|---|
| 価値の変動 | 価値が一定 | 為替の影響あり | 額面価値が保証される |
| 寄付の手軽さ | 封筒で送付可能 | 両替が必要な場合も | 使い切らなかったものを活用 |
| 支援の用途 | 換金or直接活用 | 換金 | 換金orそのまま使用可能 |
外貨や商品券は使える場所が限られる場合がありますが、テレホンカードは換金だけでなく、公衆電話で直接使えるため、用途の幅が広い点が特徴です。
② 切手・プルタブ寄付との違い
切手・プルタブとテレホンカードの寄付には、以下のような違いがあります。
| 項目 | テレホンカード | 切手 | プルタブ |
|---|---|---|---|
| 換金可能か？ | 可能（業者を通じて換金） | 可能（収集家向けに換金） | 可能（業者で換金） |
| 直接活用の可能性 | あり（公衆電話で利用） | なし | なし |
| 寄付の手軽さ | 封筒で送れる | 封筒で送れる | ある程度の量が必要 |
プルタブは大量に集める必要がありますが、テレホンカードは1枚からでも寄付できるため、少量でも貢献しやすい点が大きなメリットです。
9. 寄付以外のテレホンカードの活用方法
寄付は社会貢献の手段のひとつですが、テレホンカードには他にも有効な活用方法があります。特に未使用のものやレアなデザインのカードは、寄付以外でも価値を生み出すことが可能です。
① NTT固定電話の通話料金に充当（未使用のもののみ可能）
未使用のテレホンカードは、NTTの固定電話の通話料金として充当できます。
これは、特に固定電話を利用している家庭や企業にとって、実用的な活用方法です。
利用方法：
- 対象のカードを確認
- 500円または1000円の未使用テレホンカードが対象。
- 3000円や5000円のカードは、「テレホンカード交換センター」で500円または1000円に交換すれば利用可能。
- 申し込みを行う
- NTT東日本・NTT西日本のホームページで申込書をダウンロード。
- 必要事項を記入し、未使用のテレホンカードと一緒に郵送。
- 通話料金に充当される
- NTTの規定に基づき、通話料金として反映される。
この活用方法が向いている人：
- 固定電話を日常的に使っている人や企業。
- 使い道がなく、換金よりも通話料金の節約を考えている人。
固定電話の料金を節約できる実用的な方法なので、寄付する前に一度検討するのも良いでしょう。
② フリマアプリ・オークションでの販売（レアなデザインは高額）
テレホンカードの中には、コレクター市場で高値がつくものもあります。
特に希少価値のあるデザインは、フリマアプリやオークションで売却することで、意外な価格で取引されることがあります。
高額で取引される可能性があるカードの特徴：
- アニメ・ゲームキャラクターが描かれたもの
- グラビアアイドルやアーティストのプロモーションカード
- 旧電電公社時代（NTTになる前）のレトロなカード
- 数量限定で発行された記念カード
販売のポイント：
- フリマアプリ（メルカリ・ラクマ）
- 個人売買なので自由に価格設定可能。
- 「希少」「限定」などのキーワードを活用すると売れやすい。
- オークション（ヤフオク）
- コレクター向けの需要が高く、入札方式で高値がつく可能性あり。
- 専門の買取店
- 査定を受け、手間をかけずに売却可能。
- レアカードの場合は複数の業者で査定を受けると良い。
未使用の一般的なカードは換金率が低いことが多いですが、レアカードなら寄付ではなく販売を選ぶことで、より大きな価値を得られるかもしれません。
10. テレホンカード回収活動の変遷
かつては、学校や地域のボランティア活動として広く行われていたテレホンカードの回収。しかし、時代とともにその活動は縮小し、多くの団体が回収を終了しました。ここでは、その変遷を振り返ります。
① かつては小中学校PTAや公民館で回収
1990年代〜2000年代初頭までは、テレホンカードの回収活動が学校や地域の公民館などで盛んに行われていました。
- 小中学校のPTA活動の一環として、児童が家にある不要なテレホンカードを持ち寄る。
- 回収されたカードは、福祉団体へ寄付され、換金される仕組み。
当時は携帯電話が普及する前であり、テレホンカードが身近な存在だったため、多くの家庭から寄付が集まりました。
しかし、スマートフォンの普及とともに、テレホンカード自体の流通が減少し、学校での回収も次第に減っていきました。
② 社会福祉協議会による回収が終了
社会福祉協議会（社協）も、かつてはテレホンカードの回収を行っていました。
- 地域の福祉施設やボランティア団体が、集めたカードを換金し、福祉事業の資金に。
- 一部の自治体では、市役所や公共施設に回収ボックスを設置していた。
しかし、買取市場でのテレホンカードの価値が下がるにつれ、換金効率が悪化。運営コストに見合わなくなり、多くの自治体が回収事業を終了しました。
③ JVC（日本国際ボランティアセンター）も2022年に回収終了
長年にわたりテレホンカードの寄付を受け付けていた「日本国際ボランティアセンター（JVC）」も、2022年に回収を終了しました。
- JVCは、集めたカードを換金し、海外支援活動の資金として活用。
- しかし、テレホンカードの買取価格が下落し、十分な資金調達ができなくなったため、回収を停止。
このように、多くの団体が回収を終了した背景には、テレホンカード市場の変化があります。しかし、現在も受付を継続している団体は存在するため、寄付を考えている場合は最新の情報を確認することが重要です。
11. まとめ
テレホンカードは、もはや日常で使う機会がほとんどないものかもしれません。
しかし、適切な方法で活用すれば、世界のどこかで誰かの役に立ちます。もし家に眠っているテレホンカードがあるなら、この機会に寄付や活用方法を考えてみてはいかがでしょうか？